#松生先生 コラム一覧

http://酪酸って知ってる?オリゴ糖との関係

酪酸って知ってる?オリゴ糖との関係

最近、腸活ブームや発酵食品の注目とともに、「酪酸(らくさん)」という言葉を目にすることが増えてきました。でも、「酪酸って何?」「どうして体にいいの?」と思っている人も多いのではないでしょうか。実はこの酪酸を私たちの腸の中で作り出すために、オリゴ糖が重要な働きをしています。今回は、オリゴ糖がどのように酪酸を生み出し、どんなふうに体に働きかけるのかを、分かりやすくご紹介します。 酪酸って何? 酪酸は、「短鎖脂肪酸」と呼ばれる脂肪酸の一種で、腸内細菌が食物繊維やオリゴ糖などを分解・発酵することで作り出されます。この短鎖脂肪酸には酢酸、プロピオン酸、酪酸などがあり、中でも酪酸は大腸の粘膜細胞にとって大切なエネルギー源。腸そのものを元気に保つ役割を担っています。 それだけではありません。酪酸には以下のような嬉しい働きもあります。 ・腸内環境を整える(腸内フローラの改善)・腸の炎症を抑える・免疫バランスを整える・肥満予防につながる作用 つまり、酪酸は「腸の守り神」のような存在なのです。 オリゴ糖が酪酸を生み出す? 酪酸が体に良いことは分かりましたが、では体の中でどうやって作られるのでしょうか? こ […]

http://「腸」が喜ぶ、夏のライフスタイル術

「腸」が喜ぶ、夏のライフスタイル術

暑い日が続くと、私たちの体はもちろん、腸もダメージを受けがちです。猛暑日が常態化してきた今こそ、「腸にやさしい生活習慣=夏の腸活」を見直すタイミング。今回は、夏を元気に乗り切るための腸にやさしいライフスタイルの工夫をお届けします。 夏は腸の「ストレスシーズン」? 気温35℃を超える猛暑日は、体温調整のために大量の汗をかくうえ、冷たい飲み物や食べ物をとる機会も増えます。これが自律神経を乱し、腸の働きを弱めてしまう原因になるのです。 さらに、冷房による身体の冷えも腸の血流を滞らせ、腸内環境を悪化させる一因に。こうした複合的な「夏のストレス」が腸にかかることで、便秘や下痢、食欲不振などが起こりやすくなります。 暑い日の腸を守るライフスタイル術 では、どうすれば腸にやさしい夏の過ごし方ができるのでしょうか?ポイントは「腸を冷やさず、よく動かす」ことです。 ・冷たいものは“ほどほど”にアイスや氷たっぷりの飲み物は、体の中から冷やしてしまいます。冷えが気になる方は、常温や温かい飲み物を選ぶのがおすすめ。 ・朝のストレッチや軽い散歩を習慣に暑さで運動不足になりがちな夏こそ、早朝や夕方の比較的涼しい時 […]

http://オリゴ糖とペパーミントティーで「停滞腸」をすっきり解消!

オリゴ糖とペパーミントティーで「停滞腸」をすっきり解消!

腸の不調が増えている今、「水分に乗せて腸に良い成分を届ける」という視点から、注目すべき素材が“ペパーミント”と“しょうが”、そして“オリゴ糖”です。これらを組み合わせた「ジンジャーミントティー」は、腸内環境を整える心強い味方。便秘、むくみ、ガス腹に悩む方に、毎日の習慣として取り入れていただきたい自然療法です。 「停滞腸」に喝!ジンジャーミントティーのすすめ 現代人に多い「停滞腸」とは、消化・吸収・排泄などの基本的な働きが鈍った腸の状態。便秘やガス腹はもちろん、肌荒れ、体臭、免疫力低下の原因にもなります。こうした腸の“滞り”をリセットする手助けとなるのが、オリゴ糖を加えたペパーミントティーです。 このお茶は、下剤のように腸を一時的に刺激するのではなく、腸の本来の働きを活発にし、自然な排便を促すのが特徴。さらに利尿作用もあり、体内の余分な水分や老廃物の排出もサポートします。 メントールの力で腸をすっきり ペパーミントに含まれる「メントール」は、腸の平滑筋をゆるめ、溜まったガスの排出を促進。ストレスで無意識に飲み込んだ空気が腸に溜まり、お腹の張りや不快感を招く“ガス腹”の解消にも役立ちます。 […]

http://夏の水分補給は「腸」に届いている?

夏の水分補給は「腸」に届いている?

気温がぐんぐん上がる夏、私たちはこまめな水分補給を心がけます。「水をたくさん飲めば便秘も解消するはず」と考える方も多いでしょう。しかし実際には「こんなに飲んでいるのに便が硬い」「スムーズに出ない」という声も少なくありません。なぜこうした現象が起きるのでしょうか?それは「飲んだ水のほとんどは腸に届いていない」からなのです。 腸に届く水分はわずか2% 私たちが1日に摂取・分泌する水分は約9Lにものぼります。そのうち約2Lが飲料水などの経口摂取、残りの約7Lは唾液や胃液、胆汁、腸液などの消化液です。しかし、これらの水分のうち、ほとんどは小腸と大腸で吸収され、実際に便として排出される水分はわずか2%未満。つまり、コップ1杯の水を飲んでも、便に届く水分はほんの数滴程度なのです。 しかも夏は、気温上昇によって発汗量が大きく増えます。これにより体内の水分バランスは「イン(摂取)」よりも「アウト(発汗・尿)」に大きく傾き、腸に届く水分量はさらに減少。これが「夏便秘」の大きな原因の一つです。 夏便秘は熱中症のサイン? 猛暑日には水分を2L以上摂っても、ほとんどが吸収・排出されるため、便が硬くなりやすくな […]

http://猛暑日と腸—―夏に負けない、腸へのいたわり習慣

猛暑日と腸—―夏に負けない、腸へのいたわり習慣

ここ数年、35度を超える猛暑日が続出し、日本の夏は“灼熱”が当たり前になってきました。実はこの異常な暑さ、私たちの腸にも大きな負担をかけているのをご存じでしょうか? 便秘を訴える人が年々増える中、特に夏に便秘になる「夏便秘」は深刻化しています。気温の上昇や生活習慣の変化が腸の働きに影響し、まるで「腸の砂漠化」とも言える状態が起きているのです。 ここでは、気候変動が腸に与える影響とその背景、そして腸をいたわるための新しい視点として、オリゴ糖の摂取がなぜ今、重要なのかをご紹介します。 急増する猛暑日とその”腸ダメージ” 日本の平均気温は、1889年以降100年あたり約1.1℃のペースで上昇しています。特に1990年代以降は高温年が目立ち、東京でも2024年には35℃以上の「猛暑日」が20日間、真夏日は82日間にのぼりました。春や秋が短くなり、いきなり夏、いきなり冬が来るような極端な気候が当たり前になりつつあります。 こうした気候の変化に私たちの体はついていけず、腸にもさまざまなトラブルが起きています。便秘傾向のある方は、ちょっとした気温の変動だけでも排便力が落ちてしまう。それは、腸がとても […]